ナウルの正式なメディア制度は、メディア局、ナオエロ・メディア局(NMB)、政府情報局(GIO)を中心に構成される。NMBはテレビとラジオを運営し、月刊紙『Mwinen ko』を発行する。大統領府と関係するGIOは報道発表を出し、隔週刊の『Naoero Bulletin』を発行し、一般、非政府組織、ジャーナリスト、国際関係者からの問い合わせに応じる。ラジオ・ナオエロFM88.0は地域放送網の一部である。「Naoero」と「Dei-Naoero」は、ナウル語やメディアコンテンツに関連して用いられる現地語である。 2025年について民間メディア組織は確認されていない。NMBの記者は公務員で忠誠の宣誓を行うため、編集の独立性は制約され、政府を強く批判する報道が少ない理由の一つとなっている。外国人記者はビザ、移動、宿泊費のためにナウルでの取材が難しい場合がある。メディア関係者は、情報、インタビュー、調整を依頼するため、事前にGIOへ連絡できる。独立したメディア評議会、編集上の苦情を扱う独立機関、独立した国内ストリーミング事業者は確認されていない。 放送制度は国主導だが、視聴者はABCオーストラリア、ラジオ・オーストラリア、フィジー・ワン、中国放送公社の番組など、海外の番組やチャンネルを受信できる。NMBと中国メディア・グループは2024年から協力している。地域の制作能力と回復力は限られている。2018年通信・放送法は通信・放送サービスを対象とする。ナウル通信庁(NCA)は事業者の免許付与・更新、周波数管理、相互接続の監督、料金監督、事業者と加入者間の紛争処理を担う。2024年無線周波数管理規則は、ラジオ放送局、テレビ放送局、衛星局の免許を定める。申請が完備していれば、NCAは最長20営業日以内に判断する。周波数免許は通常12か月有効で、適用手数料は規則によるが、現在の確定額は確認されていない。 憲法第12条は表現の自由を保護する。法律は公共の安全・秩序、公衆衛生・道徳、評判とプライバシー、裁判所の権威、放送の技術的管理などの目的で表現を制限できる。第14条は最高裁判所へのアクセスを定める。そのため、ジャーナリズムでは名誉毀損や法廷侮辱のリスクも重要である。 Facebookはメディアや公的議論で広く使われる経路である。ナウルは2015年から2019年までFacebookを全面的に遮断し、その後もコメント規制や検閲の報告が記録されているが、信頼できる現在の国内利用統計は確認されていない。政府情報はGIOのウェブサイト、Facebook、『Naoero Bulletin』でも配布される。2020年国家災害リスク管理改正法は、恐怖を生じさせたり、国民を誤導したり、公式情報を歪曲したりする意図を持つソーシャルメディア・マスメディアの投稿に制裁を定める。個別案件での実際の適用状況は確認されていない。 インターネットサービスは通信法制の対象で、海外のテレビ・ラジオ、ソーシャルメディア、国際ストリーミングサービスへのアクセスを提供する。独立運営の国内ストリーミング事業者は確認されていない。国際電気通信連合のデータでは、2024年のインターネット利用率は83%。2022年には人口の少なくとも98%が2Gまたは3G、90%がLTEまたはWiMAXを利用できた。国営企業Cenpacを通じたStarlink Community Gatewayは2024年から運用された。NeotelとNauru Telikomは、9基の基地局で20キロメートル超をカバーする全国5G+サービスを2025年1月25日から提供すると発表した。東ミクロネシア海底ケーブル網は2025年にナウルへ到達し、建設の引き渡しは2026年に予定されている。小売サービスが実際に稼働しているかの独立確認は得られていない。 ラジオ、テレビ、インターネットの現在の小売価格は、信頼できる形で確認されていない。以前の評価では、ブロードバンドとデータへのアクセスは比較的高価で、プリペイド料金や手頃なWi-Fiの不足が利用を妨げているとされた。海底ケーブル、衛星ゲートウェイ、5Gの開発は速度、費用、回復力の改善が期待されるが、すべての世帯に同等のサービスが保証されるわけではない。2015年サイバー犯罪法は、児童性的虐待資料、電子的な誘い出し、わいせつ資料、スパム、繰り返される嫌がらせから未成年者を保護し、2016年犯罪法も虐待資料への保護を加える。ネットいじめ、性的搾取、有害コンテンツ、プライバシー侵害は実際上のリスクであり、子どもや十代の若者にはデジタルリテラシーと大人の見守りが重要となる。メディア参加にはラジオ・テレビ、GIOへの問い合わせ、政府刊行物、Facebook、海外メディア、インターネットサービスがある。NCAは事業者・加入者間の正式な紛争窓口を提供するが、独立した報道苦情窓口は確認されていない。
ナウルにおけるメディア
ナウルのメディアには、国営ラジオ・テレビ、政府広報、ソーシャルメディア、海外放送へのアクセスが含まれる。ナオエロ・メディア局は地域コンテンツを出版・放送し、政府情報局は報道発表、一般からの問い合わせ、取材調整を担う。モバイル網、衛星通信、東ミクロネシア海底ケーブル網を通じてインターネット接続は拡大したが、費用、信頼性、独立メディアの利用環境は引き続き大きな課題である。
ヒント
ナウルのメディア環境は、公式情報、国営放送、ソーシャルメディア、海外メディアへのアクセスが混在するものとして捉える。公式情報にはGIOやNMBを利用しつつ、編集の独立性が限られるため、可能な範囲で独立した確認を行う。発信、放送、オンライン利用に依存する前に、実際のサービス、免許、費用、法的条件を確認する。

