雇用主には、企業、公的機関、その他の民間組織があります。事業が完全に正式化されていなくても、非公式事業の経営者が実際上の雇用主として行動する場合があります。正式な雇用主の地位は労働法典(Code du Travail)で規定され、通常、日雇い、臨時労働、家事労働、船員、これらに相当する労働者も対象です。 事業を設立する際の届出は、企業設立ワンストップ窓口(Guichet unique de création d’entreprise)を通じて行います。開業、事業承継、または最初の採用後、設立手続きが中央ワンストップ窓口を通じて行われる場合を除き、通常8日以内にMod.AE様式(Mod.AE)を提出する必要があります。すべての事業所は、国立社会保障基金(Caisse Nationale de Sécurité Sociale、CNSS)への共通加入の対象です。CNSS証明書は3日以内に申請しなければなりません。担当機関には、労働総監察局(Inspection Générale du Travail、IGT)、CNSS、国立雇用局(Office National de l’Emploi、ONEM)があり、紛争によっては労働裁判所(Tribunal du Travail)も関わります。 雇用契約には通常、雇用主とCNSSに関する情報、従業員の身元、職務、賃金と追加給付、勤務地、契約期間、通知期間、開始日、契約締結地・締結日を記載します。健康上の就業適性も必要情報の一つです。雇用主は採用・退職の届出と、賃金、人事、出勤の記録を保管します。 雇用主は合意した業務を組織し、労働を指揮します。職場の安全、健康、尊厳に関する義務を負い、職務を分類し、資格と実績が同等の場合は同一労働同一賃金を守らなければなりません。法定最低賃金と家族手当は政令18/017号(Décret 18/017)で規定されています。賃金は定期的に、1か月を超えない間隔で支払い、賃金期間終了後6日以内に支払わなければなりません。恣意的な控除は禁止されています。ハラスメントや差別を禁じる規則も雇用関係に適用されます。 職場規則は、発効前に従業員代表と管轄の労働監督機関に提出します。労働組合代表団(délégation syndicale)は選挙で選ばれ、代表者の基準、区分、人数は省令048/CAB/VPM/METPS/2015号(Arrêté ministériel 048/CAB/VPM/METPS/2015)で定められます。雇用主は代表団を受け入れ、情報を提供しなければなりません。労働時間、採用・解雇・異動の一般基準、賃金・賞与制度、職場規則などについて代表団と協議し、少なくとも年2回、経済・社会情報を提供します。懲戒措置は法律と適用規則に従う必要があります。業務によって、交通、研修、宿泊、食事に関する追加義務が生じる場合があります。 労働安全については、産業保健サービスと産業医(médecin du travail)が設けられます。これには健康監視、職場の衛生検査、応急処置が含まれます。規模の大きい事業者には、自社の医療サービスと専任の安全衛生サービスが必要になる場合があります。従業員が20人以上の場合、安全・衛生・美化委員会(comité sécurité, hygiène et embellissement)の設置が義務です。雇用主は労働災害リスクに対してCNSS保険料1.5%を負担します。 雇用主のCNSS保険料は合計13%で、老齢保険5%、労働災害リスク1.5%、家族給付6.5%です。従業員も老齢保険として5%を拠出します。雇用主は月次申告を提出し、通常は翌月から15日以内に支払います。5日間の猶予期間があります。21日目以降は、延滞金として1日あたり0.5%を課される場合があります。従業員が25人を超える事業者は、給与明細一覧を添えて電子申告を行う必要があります。 個別の雇用紛争は通常、管轄の労働監督官による調停から始まります。監督官は15日以内に当事者を招集し、少なくとも3日前に通知しなければなりません。結果は調停成立または不成立の記録に記載されます。その後に労働裁判所を利用でき、通常は記録日から12か月以内に請求を提出する必要があります。集団紛争では、まず職場または契約に基づく調停を行い、必要に応じて労働監督官、仲裁、労働裁判所へ進みます。ストライキやロックアウトには所定の事前手続きが必要で、原則として少なくとも6営業日前の予告が必要です。 雇用主の変更、下請け、雇用終了、人員削減には、それぞれ別の確認が必要です。経営上の理由による人員削減や大量解雇では、IGTの関与・承認や代表団との協議が必要な場合があります。代表者を解雇または異動させて代表資格を失わせる場合は、労働監督官の事前承認が必要です。 実際の負担には、賃金、法定最低給付、雇用主負担のCNSS保険料13%、労働安全・医療サービス、文書管理、業種別または労働協約上の費用が含まれます。全国一律の合計額は信頼できる形で示せません。仕事の約86%は非公式部門にあり、社会保障の対象となる人口は約5%です。そのため、正式な雇用主組織は法的に特に重要ですが、数の上では非公式な雇用慣行が主流です。IGT事務所、CNSSセンター、労働裁判所への管轄やアクセスも州・地域によって異なります。
コンゴ民主共和国での雇用主
雇用主とは、少なくとも1人の従業員またはこれに相当する労働者を雇い、公的または民間の組織として運営される主体です。コンゴ民主共和国では、雇用主の役割には雇用契約、賃金、安全、社会保障、人事管理が含まれます。正式な手続きは全国にありますが、利用しやすさは州、業種、事業規模によって異なります。
ヒント
コンゴ民主共和国で継続的に人を雇用する場合、雇用契約、CNSSへの加入、責任の明確化のため、正式な雇用主の仕組みを整えることが特に有益です。賃金に加え、雇用主負担のCNSS保険料として少なくとも13%、労働安全、医療、書類管理の費用を見込んでください。非公式な取り決めは実務上存在しますが、正式な保護や紛争手続きに同じように確実にアクセスできるわけではありません。

