家族法4/2000は、モルディブの婚姻、離婚、経済的扶養、親権、後見、関連する家族裁判の主要な全国的枠組みを定めています。家庭裁判所は全国を管轄し、地域の制度を通じて家庭裁判所や島の裁判所のサービスを利用できます。島の裁判所に調停部門がない場合は、裁判官が調停を行います。島・市評議会、子ども・家族保護サービス(CFPS)、モルディブ警察、家族保護庁(FPA)は、地域の相談窓口、紹介、保護措置を担います。地域の手続きは異なる場合がありますが、確認できる枠組みでは別個の地域家族法は定められていません。 一般に結婚する双方は、グレゴリオ暦で18歳以上でなければなりません。裁判登録官は、思春期の状態、身体的な福祉、経済状況、結婚の理由を考慮したうえで、18歳未満の人に例外を認める場合があります。双方の同意が必要で、通常はワリーまたは司法上の同意、証人2人、司法婚姻執行者による婚姻の執行、裁判登録官の承認を要します。婚姻申請は、婚姻の執行予定日の少なくとも7日前に提出してください。マフルなどの金銭的取り決めを含め、合意事項は書面の婚前契約に記録できます。定められた規則では、モルディブ人女性は非イスラム教徒の男性と結婚できません。イスラム教徒の男性は同時に最大4人と結婚できますが、扶養能力とシャリーア上の正当な理由に基づく裁判登録官の承認が必要です。 モルディブ国内、海外にいるモルディブ人同士、モルディブ人と外国人の婚姻は登録できます。海外で成立した婚姻は、原則として2か月以内にモルディブの在外公館で、または6か月以内にモルディブ国内で登録してください。未登録の場合、MVR 1,000の罰金が科されることがあります。登録料は適用規則によって異なります。家庭裁判所の申請窓口の現在の受付時間は08:15〜13:30です。 離婚手続きは、離婚の形式や事情によって異なります。夫が離婚するには裁判官の許可が必要です。妻は、評判を傷つける行為、虐待、宗教上許されない強制、4か月を超えて性的関係がないことなどを理由に訴訟を起こすことができます。フルウは合意に基づく離婚で、ファスクは、所在が1年を超えて不明、扶養をしないため2回の命令が履行されなかった、2年間の精神障害、治癒不能で危険な病気など、定められた理由に基づく裁判所の婚姻解消です。調停は速やかに行い、3か月以内に終える必要があります。タラクを3回まとめて宣言した場合でも、定められた規則では1回の離婚として扱われます。離婚には登録が必要です。 別居後、裁判所は妻または子どもの扶養について、金額と期間を決定します。暫定扶養を命じたり、財産、保証人、収入の一部を使って支払いを担保したりできます。親権を持つ元妻、またはイッダ(離婚後の待機期間)中の元妻は、代わりの住居なしに夫婦の家から退去させられません。子どもの親権と後見は別の問題です。母親が当初の親権で優先され、子どもの最善の利益が第一の基準になります。親権者は通常、イスラム教徒で、精神的能力があり、養育でき、公然と禁止された行為をせず、適切な住居を提供できる必要があります。通常の親権期間はヒジュラ暦で7歳までで、女児は11歳、男児は9歳まで延長される場合があります。その後は、裁判所が別の命令を出さない限り、子どもが親のどちらかを選べる場合があります。父親は、誰が親権を持つかにかかわらず、子どもが18歳になるまで、主たる司法上の後見人かつ財産後見人です。 親と成人した子どもにも扶養義務があります。子どもは経済力に応じて、親に食費、住居、衣服、医療、基本的な生活必需品を提供します。18歳からの男子には経済的な住居扶養義務があります。そのほかの生活必需品は息子と娘に等しく課されます。裁判所は責任者を特定し、第三者による介護や暫定的な扶養を命じることができます。 子どもの権利法19/2019は、放置、虐待、暴力、搾取、安全でない環境から子どもを保護します。家族や地域社会には、保護、養育、通報の責任があります。子どもを家族から引き離すのは、子どもの最善の利益に基づく最終手段です。CFPSは事案を調査し、家族会議、カウンセリング、法律扶助、更生支援を手配し、国の保護や里親委託を調整できます。里親委託は裁判所が認める代替養育であり、養子縁組ではありません。申請者は通常、健康情報を提出し、身元・犯罪歴の確認、家族評価、家庭訪問を受け、里親委員会の面接に参加します。マッチングでは年齢や性別などを考慮します。司法長官事務所が里親命令または後見命令を裁判所に申請し、その後、子どもとの面会、裁判所命令、社会家族開発省(MSFD)との里親契約を経て手続きが進みます。担当ケースワーカーが委託先を監督し、支援します。未婚の申請者も審査対象になる場合がありますが、適格性は個別に判断されます。 家庭内暴力法は、婚姻中または元夫婦、同じ世帯、子どもを共同で養育する親族、家族や姻族関係、家庭内で育児や雇用を担う人の間の虐待を対象とします。虐待には民事・刑事責任が生じる場合があります。事情を知る人は誰でもモルディブ警察に通報でき、善意の通報は保護されます。医療従事者とソーシャルワーカーには通報義務があります。警察は遅滞なく捜査し、FPAは支援、紹介、サービスを調整します。保護命令は、離婚または親権の裁判が続いている間も含め、モルディブ全土で執行されます。子どもの保護に関する報告は、子ども、親族、近隣住民、学校、医師、その他事情を知る人を通じて、CFPSまたは警察に伝えられます。子どもヘルプライン1412、MSFD家庭内暴力相談窓口1421、MSFD一般窓口1433が連絡先として利用でき、FPAの掲載番号は+960 3010551です。 カウンセリング、調停、婚姻に関する啓発活動、家族会議は、紛争の解決に役立つことがありますが、適用される裁判所または家族法の手続きを経て初めて法的効力を持ちます。親族や地域社会の支援は家庭を助けることがありますが、それだけでは執行可能な裁判上の権利を生みません。正式な手続きと専門支援はマレに集中しているため、ほかの島に住む人は、利用できる経路や交通・申請要件を確認するため、評議会、CFPS、警察、その他の地域窓口に連絡してください。
モルディブの家族と家庭生活
モルディブの家族生活は、主にイスラム家族法と家族法4/2000に基づく全国的な枠組みによって規律されています。家庭裁判所と関連する地域サービスは、婚姻登録、離婚、扶養、親権、後見、子どもの保護、家庭内暴力への措置を扱います。正式な裁判所命令は、単独では法的執行力を持たないカウンセリング、調停、家族支援とは異なります。専門サービスはマレに集中している一方、評議会、子ども保護サービス、警察を通じた地域の窓口もあるため、利用できる支援は島の場所によって異なります。
ヒント
差し迫った安全上の問題や子どもの保護には、警察、CFPS、FPAを利用してください。離婚、扶養、親権、後見について執行力のある判断が必要なら、家庭裁判所に申し立てます。当事者間で協力でき、保護命令や執行可能な命令が必要でない場合は、調停や家族支援を利用できます。マレ以外に住む人は、交通や利用手段が日程に影響するため、地域の紹介先と申請経路を早めに確認してください。

