Ministère de la Santé Publique(公衆衛生省、MSP)が国の保健制度を統括します。地域サービスはDirection Régionale de la Santé Publique(地域公衆衛生局、DRSP)が調整し、Service de District de la Santé Publique(地区公衆衛生サービス、SDSP)が地区レベルで業務を行います。公的・民間の医療提供者が地域サービスと並行して活動しています。 通常の受診経路は、Agents communautaires(地域保健員)とFokontany(地域行政区)の地域拠点から始まり、その後Centre de Santé de Base CSB1またはCSB2を利用します。CSB1は通常、準医療職員を通じて基礎的なサービスを提供し、CSB2には医療職員がいます。Centre Hospitalier de Référence de District(地区基幹病院、CHRD)は一般内科、一般外科、産科、救急医療を提供します。Centre Hospitalier de Référence Régionale(地域基幹病院、CHRR)は専門診療と、より高度な救急医療を加えて提供します。Centre Hospitalier Universitaire(大学病院、CHU)は国レベルの高度専門医療、大学教育、研究を担います。民間医療機関を直接利用する人もいます。紹介体制、地理的条件、交通事情が、各段階へのアクセスを妨げる場合があります。 地域およびプライマリケアのプログラムには、定期予防接種とキャンペーン接種、妊産婦健診と産後ケア、家族計画、ビタミンA投与、駆虫、急性栄養不良のスクリーニング、殺虫剤処理蚊帳によるマラリア予防、健康増進、結核、HIV、顧みられない熱帯病の予防や監視などがあります。地域保健員は住民への働きかけ、症状の報告、予防接種台帳の管理、予定されたサービスを受けなかった人のフォローを行います。CSBのチームと地域保健員は、特に医療施設から5 kmを超える遠隔地で、地域拠点への巡回やアウトリーチサービスを提供する場合があります。 CHRDには救急医療の任務があり、CHRRとCHUはより高次の紹介先として機能します。マダガスカルでは、全国一律で誰もが利用できる救急医療サービスが確実に確認されておらず、CAMUMの規制枠組みも整備途上です。以前のCOVID-19ホットラインを一般の緊急電話番号として扱ってはいけません。実際に利用できる救急対応能力は施設によって異なります。 退院や紹介の後のフォローは、施設やプログラムによって異なります。地域保健員は治療継続、世帯訪問、予防接種の補完、受診が途絶えた人の追跡を支援できます。妊産婦健診と産後ケアは関連サービスで継続できますが、慢性疾患の長期フォローにはばらつきがあります。精神保健医療は分断されており、精神科サービスは主に大都市に集中しています。一部の地区や地域では、地域ネットワークやWHOのmhGAPに基づく取り組みが行われています。全国的に正式な精神保健医療の経路や、確立された長期ケア制度があることは確認されていません。 Agence du Médicament de Madagascar(マダガスカル医薬品庁、AGMED)とDirection de la Pharmacie, des Laboratoires et de la Médecine Traditionnelle(薬局・検査機関・伝統医療局、DPLMT)が医薬品を規制します。販売される医薬品にはAutorisation de Mise sur le Marché(販売承認、AMM)が必要です。AGMEDは承認医薬品、販売停止医薬品、認可された薬事施設を公表しています。薬剤師はより安価な後発医薬品を提案できますが、処方医の同意が必要です。Salamaは国レベルで医薬品調達を担いますが、施設ごとに在庫や入手可能性は異なります。 伝統医療にはAGMEDとDPLMTによる正式な登録手続きがありますが、伝統薬による自己治療も行われています。伝統医療が同等の診断や治療を自動的に提供するわけではありません。重い症状や危険な兆候がある場合は、CSBまたは病院で診察を受ける必要があります。 Charte du patient hospitalisé(入院患者憲章)は公立・私立の医療施設に適用されます。技術的な対応能力、組織、料金、第三者支払いの規則、地理的条件、交通事情の範囲内で、医師または施設を自由に選ぶ権利を認めています。患者には、情報を得る権利、自由意思による十分な説明に基づく同意、医療を拒否する権利、プライバシー、医療上の秘密、診療記録へのアクセスの権利があります。施設の憲章は患者の義務も定めます。公的プライマリケアは全住民を対象とすることを想定していますが、個別のプログラムには利用条件が設けられる場合があります。定期予防接種は公的に支援されています。一方、5歳未満の子どもや妊娠中・産後の女性を対象とするバウチャー制度は、対象地域でのみ運用されています。費用、医薬品代、交通費、待ち時間はさまざまで、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジの下での必須プライマリケア・パッケージは、まだ導入が進められている段階です。全国一律の料金表や待ち時間表は、信頼できる形では確認されていません。
マダガスカルの医療と健康
マダガスカルの医療は、地域サービス、公的施設、民間事業者で構成されています。地域保健員(Agents communautaires、AC)は世帯と最初の正式な医療施設をつなぎます。最初の施設には、準医療職員が配置されるCSB1センターと、医療職員がいるCSB2センターがあります。より複雑な医療は、地区、地域、国レベルの病院に紹介されます。利用のしやすさ、医薬品、交通、待ち時間、提供サービスは地域や施設によって大きく異なります。
ヒント
施設名だけで判断せず、緊急性、必要な医療能力、距離、実際の利用可能性に応じて医療機関を選びましょう。定期受診や予防のためには地域サービスやCSBを利用し、緊急時には現実的に最も早くアクセスできるCHRDまたはそれ以上の紹介病院につなげてください。医薬品、交通、救急サービス、バウチャー、無料診療が全国どこでも利用できるとは限りません。

