雇用主を表す現地語はработодавачです。雇用主は、法律または規則に基づき任命された代表者、あるいは書面で権限を与えられた者を通じて行動できます。調査資料では地域別の独立した雇用主制度は確認されていません。実務上の行政窓口は、雇用サービス庁とその30か所の雇用サービスセンターです。 雇用主は、雇用契約、職場の内部規則、労働協約に基づいて業務を組織します。該当する組織枠組みにおける小規模雇用主は、従業員50人以下とされています。職場規則と懲戒規則は従業員に見える場所に掲示し、労働組合にも送付する必要があります。採用は、公開求人、雇用サービス庁の無料職業紹介、失業者登録簿からの直接選考、有料の民間職業紹介事業者を通じて行えます。公開求人は掲載前に雇用サービス庁へ電子登録します。同庁が扱う求人では、雇用主は候補者を1~5人紹介してもらえます。誰も採用しない場合は理由を伝え、研修、再研修、追加資格の取得を検討できます。外国人労働者については、同庁が本人の資格を確認し、就労許可、短期サービス証明書、就労を目的とする在留手続きの意見書を発行する場合があります。 雇用契約は書面で締結し、従業員は署名日にその写しを受け取ります。無期雇用が標準です。有期契約も可能で、期間を定めない契約は無期契約として扱われます。雇用主は、合意した仕事、作業用具、職場へのアクセス、賃金、安全な環境、職務に十分な研修を提供します。試用期間は任意で最長4か月、季節労働では最長3か月です。事業工程上の必要性や解雇回避のため、研修、継続教育、再研修、追加資格の取得を支援できます。在宅勤務も契約上の形態として利用できます。 雇用主は、雇用サービス庁を通じたM1/M2様式、e-Работаを通じた電子手続き、または担当センターへの直接提出により、強制社会保険に登録します。通常は勤務開始の少なくとも1日前、緊急の業務では少なくとも開始1時間前に登録します。従業員には3日以内に写しまたはコンピューター出力を交付します。雇用終了後、雇用主は8日以内に同庁へ登録抹消の情報を提出します。雇用サービス庁の職業紹介は無料ですが、賃金、税、保険料、書類、コンプライアンスにかかる費用は雇用主が負担します。 フルタイム労働は通常、週40時間以内で、週5日勤務です。従業員が25人を超える雇用主は各事業所で電子勤怠記録を使い、25人以下の場合は記録用紙を使います。時間外労働は法律または労働協約に定める理由がある場合に限り認められ、通常は週8時間、年190時間が上限です。雇用主は別途記録し、給与明細に記載し、担当労働監督官に事前通知します。雇用主は勤務予定を作成します。一時的な労働時間の再配分は、少なくとも1日前に書面で通知します。平均化期間は最長6か月です。1日の休息は少なくとも12時間、週休は24時間にさらに12時間を加えた時間以上です。夜勤や交替制勤務には、保護、交通、医療に関する追加義務があります。 賃金は該当する法定最低賃金または労働協約上の最低額を下回ってはならず、同一労働には性別によらず同一賃金が適用されます。賃金対象期間は1か月を超えてはならず、期間終了後15日以内に支払います。雇用主は支払ごとに書面の給与明細を交付し、翌年1月31日までに再度交付します。調査資料で確認されている2025年の手取り最低賃金は24,379 MKDであり、2026年の金額は確認できていません。年次休暇は少なくとも20労働日で、労働協約または契約により26日まで延長される場合があります。一定の保護対象者には3日が加算されます。同じ雇用主のもとで6か月継続して勤務すると、休暇の全日数を取得できます。少なくとも2週間分を年末までに、残りを翌年6月30日までに取得します。個人または家族の事情による有給休暇は7日までです。 雇用主は、就業へのアクセス、選考、昇進、研修、労働条件、賃金、労働時間、休暇、雇用終了で差別してはなりません。嫌がらせ、セクシュアルハラスメント、職場でのいじめからも保護します。雇用主は尊厳とプライバシーを守り、従業員データを適法で業務に関係する目的に限って扱います。妊娠、親であること、若年労働者、高齢労働者、障害のある労働者には特別な保護があります。 外部の専門家に委任しても、労働安全衛生に対する雇用主の責任は残ります。雇用主はリスク評価を行い、安全声明書を作成し、安全な設備を用意し、点検を手配し、保護具と産業医の健康診断を提供し、研修、消防、避難、応急手当を整えます。費用は雇用主が負担し、臨時、若年、高齢、就労能力に一部制限のある従業員を含め、危険と対策を知らせます。差し迫った重大な危険がある場合は作業を停止して避難します。危険が続く間、従業員に作業を続けさせてはなりません。労働災害、死亡、集団事故、3労働日を超える就労不能、差し迫った重大な危険は、48時間以内に労働監督局へ書面で報告します。雇用主は研修、点検、ばく露、健康診断、職業病、事故、死亡の記録を保管します。 調査資料では、北マケドニアに独立して設立された単一の従業員評議会制度は確認されていません。労働組合、従業員代表、労働安全衛生代表が関連機能を担います。従業員は労働安全衛生代表を選出します。従業員が10人を超える場合は少なくとも1人、101~500人の場合は2人、501人を超える場合は3人を選び、総従業員数に関係なく危険な作業区域ごとに代表者を追加します。雇用主は賃金を減らさず、代表者を不利益に扱わずに、活動時間と資源を提供します。従業員50人を超える会社、公営企業その他の法人、および従業員20人を超える機関は、経済状況、雇用、組織変更、契約変更について情報提供と協議を行います。労働協約は雇用主、支部、業種の各レベルで適用される場合があります。国民経済社会評議会には、政府、労働組合、雇用主団体が参加し、社会対話、賃金、労働協約、平和的紛争解決を扱います。 従業員は通常、雇用主へ書面の請求を提出して個別の雇用紛争を開始します。雇用主の回答と救済手続きには8日間の期限があり、裁判所による保護は通常15日以内に求めます。個別または集団紛争は、該当する労働協約に基づき、合意、調停、あっせん、仲裁によって解決することもできます。雇用主、従業員、労働組合は国家労働監督局に連絡できます。監督官は違反を認定し、警告または是正命令を出し、行政上の措置を科すことがあります。監督措置に対する不服申立ては通常15日以内に可能です。適法なストライキは契約違反ではなく、不利益扱いの理由にもなりません。雇用主は違法なストライキの禁止を裁判所に求めることができます。 解雇には、法律、労働協約、または雇用主の内部規則に根拠を置く理由が必要で、その立証責任は雇用主にあります。能力不足を理由とする場合、雇用主は通常、適切な条件と指導を先に提供し、書面で警告します。懲戒規則には義務違反を定めます。通常の予告期間は1か月です。従業員が150人を超える場合または適用される5%の条件を満たす場合は2か月、季節労働では7労働日となることがあります。解雇に対する異議申立ては8日以内に行い、雇用主は8日以内に決定します。雇用主が変わると、権利、義務、責任は新しい雇用主に移転し、必要に応じて同日に登録抹消と登録を行います。 技術的、経済的、組織的その他の理由で組織変更が行われることがあります。事業上の理由で解雇する前に、雇用主は別の雇用主への異動、再研修、追加資格、または新しい契約を提示できます。90日以内に少なくとも20人を解雇する場合は集団解雇に当たります。雇用主は手続き開始の少なくとも1か月前に従業員代表と協議し、代替策と削減策を検討し、解雇決定の少なくとも30日前に雇用サービス庁へ書面で通知します。この期間は60日まで延長できます。同庁は職業紹介と研修を支援できます。 経済・労働省、国家労働監督局、雇用サービス庁は、それぞれ制度の一部を監督または運営します。雇用主は監査を受け入れ、契約、労働時間記録、登録書類、給与明細、労働安全衛生の証拠を提示できるように保管します。違反内容によって、警告、是正命令、行政手続き、罰金手続き、重大なケースでは作業停止が行われます。主な法的根拠は労働関係法で、労働安全衛生、雇用・失業保険、労働記録、最低賃金、平和的な労働紛争解決に関する法律が補足します。調査資料の根拠は、2023年統合版と、官報2025年第39号、第74号、第124号を含む記載済み改正です。個別の判断には最新の官報版を確認してください。
北マケドニアでの雇用主
北マケドニアの雇用主とは、労働者を雇い、仕事を指揮する自然人または法人、公的機関、公営企業、団体、基金、外国支店、外交・領事使節団です。雇用主は採用、書面契約、登録、賃金、労働時間、平等な扱い、安全な労働条件、必要な記録を整えます。実務上の役割は雇用サービス庁、国家労働監督局、労働組合、従業員代表とも分担されますが、雇用主は自らの義務に責任を負います。主な規則は労働、安全衛生、雇用登録、最低賃金、労働紛争解決に関する法律に定められています。
ヒント
北マケドニアでの雇用主のコンプライアンスは、後から書類を整えるのではなく、最初の従業員が働き始める前に運用体制として整えてください。契約、登録、給与、勤怠、安全、期限を管理する責任者を1人決めます。異議申立て、予告、協議、事故報告の期限は短いため、雇用や組織に関する決定を発表する前に確認してください。

