ベナンの労働法は全国に適用され、県や都市による実質的な違いは確認されていません。労働者とは一般に、他者の指揮または権限のもとで有償の活動を行う人です。雇用主が民間か公的機関かだけで、労働法制度の対象外になるわけではありません。見習いも対象です。自営業、公務員の常勤職、商船および海上漁業部門の仕事には、別の規則や特別法が適用される場合があります。 主な法的枠組みは、労働法典、Loi 2017-05、社会手続法典、社会保障法典で構成されます。労働・公務省(MTFP)が労働行政を監督します。同省のDirection Générale du Travailと12のDirections Départementales du Travail et de la Fonction Publiqueが行政窓口を担います。Inspection du travailとInspecteur du travailは、職場の監督、助言、特定の承認を担当します。Conseil national du travailとCommission nationale paritaire des conventions collectives et des salairesは、協議と集団的な賃金決定を支援します。 雇用契約には、無期契約を意味するCDIと、有期契約を意味するCDDがあります。個別契約は一般にどのような形式でも締結でき、さまざまな方法で立証できますが、試用期間は書面の条項で定めた場合に限り有効です。試用期間も有給です。契約または労働協約に別段の定めがない限り、終了時に予告や手当は必要ありません。CDDは書面で作成し、固定期間、終了事由、または特定の業務を明記すべきです。Loi 2017-05は無期限の更新を認めますが、確認した労働法典の規定は最長2年かつ更新1回としています。この規定は相互に矛盾するため、個別案件で更新規則に依拠する前に、業界の実務と現在の司法解釈を確認してください。 パートタイム契約には、資格、報酬、労働時間とその配分を記載すべきです。賃金は合意した労働量に比例しますが、法定・労働協約上の権利は適用されます。外国人労働者には政令で定める雇用主側の手続きが適用されます。派遣労働には、派遣契約と、書面の配置またはmise à disposition契約が必要です。この枠組み外の労働仲介は禁止されています。下請業者は独立した雇用主であり、発注者の従業員になるわけではありません。契約変更案は書面にし、検討期間として8日を設けます。労働者が経済的理由または再編に関連する変更を拒否した場合、雇用主は予告と、要件を満たす労働者への手当を伴う解雇手続きを取らなければならない場合があります。 雇用主は自由に採用できますが、職位を管轄するMTFPのサービスに伝えます。職業紹介の仲介業者はBureau d'emploi et de placementに登録しなければなりません。雇用主は、契約署名後できるだけ早く、Direction Générale du Travailの担当窓口を通じて外国人労働者のビザを申請します。労働者は関連する社会保障機関に登録または加入する必要があります。雇用主は企業をInspection du travailに申告し、最新の雇用主登録簿を保管し、翌年3月31日までに年間従業員申告を提出します。企業開始時または最初の従業員を雇用した時点でCNSSへの雇用主登録が必要です。記名式職員申告は四半期ごとに提出します。 通常の労働時間は週40時間までで、実労働時間は原則として1日8時間までです。ただし政令や労働協約による例外があります。農業では年間2,400時間が基準です。雇用主は労働者1人あたり年240時間まで時間外労働を命じることができます。それを超える時間外労働には、労働監督官の事前許可が必要です。緊急時には週60時間、1日12時間に達する場合があります。時間外割増の最低率は、週41~48時間目が12%、48時間超が35%、日中の日曜・祝日勤務が50%、平日21:00~05:00の夜間勤務が50%です。日曜または祝日の夜間勤務は100%割増です。労働者には通常日曜日に、少なくとも連続24時間の週休があります。個別の勤務時間表には従業員代表との協議と監督官への通知が必要です。勤務時間の変形は労働協約で定めることができ、繁忙期の上限は週50時間です。 有給休暇は通常、実働1か月につき労働日2日分ずつ付与されます。18歳未満の労働者は労働日30日分、18歳から21歳の労働者は労働日24日分です。勤続年数に応じて20年後に2日、25年後に4日、30年後に6日が加算されますが、12か月間の合計上限は労働日30日分です。休暇手当は、直前12か月の賃金または手当の基礎額の少なくとも12分の1です。家族行事に関する休暇は年最大10日です。産休は出産前6週間、出産後8週間で、妊娠・出産関連の病気の場合はさらに4週間追加されることがあります。該当するCNSS制度を通じて賃金全額が支払われ、現物給付も維持されます。授乳休憩は1日最大1時間の場合があります。妊娠または出産を理由とする解雇は禁止されていますが、無関係な重大な非行、または適用規則上認められる雇用継続の不可能性は例外です。直接適用される法定父親休暇の規則は、確認した資料では見つかりませんでした。 同価値労働には同一賃金が適用され、賃金は法定最低賃金であるSMIGを下回ってはなりません。SMIGは2023年1月1日以降52,000 FCFAで、それ以前は40,000 FCFAでした。労働協約や政令により職種別のより高い最低額が定められる場合があります。賃金は法定通貨、銀行・郵便小切手、銀行・郵便振込、電子決済、または現金で支払えます。支払い間隔は、時間給で15日、月給で1か月を超えてはなりません。月給は月末から8日以内に支払います。給与明細が必要です。雇用主による罰金は禁止され、控除は法律、労働協約、契約に基づく場合、差押えの場合、または労働監督官の立会いのもとで任意譲渡する場合に限られます。賃金請求権は原則として3年で時効となり、雇用終了手当、補償、その他の賃金以外の手当請求権は原則10年で時効となります。転勤を伴う労働者には住居または法定住宅手当を受ける権利があり、出来高払いは同等の時間給を下回ってはなりません。 Caisse Nationale de Sécurité Sociale(CNSS)は、家族・出産給付、労働災害、年金を保障します。拠出基礎には報酬、賞与、手当、現金または現物給付が含まれます。現行拠出率は、家族給付が雇用主負担9%、労働災害が活動内容に応じて雇用主負担1~4%、年金が合計10%で、雇用主6.4%、労働者3.6%です。納付と源泉徴収の責任は雇用主にあります。労働災害保険料と職員申告はCNSSの手続きに従います。労働災害については、労働者または他の人が24時間以内に関係機関へ通知し、雇用主は48時間以内にCNSSと労働監督官へ届け出ます。雇用主は緊急の治療と搬送を手配します。CNSSの給付は現物または現金で提供されることがあります。 強制労働は禁止されています。性別、年齢、人種、民族、親族関係、社会的出身、労働組合の加入・活動、出身、宗教的または政治的意見などを理由とする差別は禁止されています。障害を理由とする差別も禁止されています。雇用主には職業上の安全衛生に関する義務があり、医療サービスを提供しなければなりません。常時30人以上の労働者を雇用する事業所には、安全衛生委員会(Comité d'hygiène et de sécurité (CHS))が必要です。監督官はこの基準未満でも設置を命じることができます。CHSは少なくとも四半期ごとに会合を開きます。雇用主は労働災害と職業病を調査し、報告します。差し迫った危険には監督官が即時措置を命じることができ、通常の是正通知には少なくとも4日が与えられます。職場には水とノンアルコール飲料を用意しなければなりません。一般的な最低就労年齢は14歳です。雇用主は18歳未満の労働者の登録簿を保管し、危険作業は労働・保健共同命令で規制されます。社会保障規定には、家事労働、軽い一時労働、季節労働について、1日労働時間、夜間労働、日曜・祝日、就学、親の同意を制限したうえで12歳から就労を認める古い例外があります。依拠する前に現在の適用状況を確認してください。 労働者は自由に労働組合を結成し、加入できます。反組合的な圧力は禁止されています。従業員が11人以上の事業所には従業員代表が必要です。有権者には通常3か月、候補者には1年の勤続期間が必要で、任期は2年です。代表者は個別・集団の請求を扱い、監督官に問題を申し立て、再編や社会事業に関する協議に参加します。代表者には月15時間の職務時間が与えられます。代表者の解雇には労働監督官の事前承認が必要です。労働協約は書面で作成し、監督官が議長を務める同数代表委員会を通じて交渉します。 雇用は解雇、辞職、合意、またはCDDの終了で終わることがあります。集団的な経済的解雇を除き、解雇には正当な理由、理由を記載した書面通知、労働者が説明する機会が必要です。標準的な予告期間は、従業員、労働者、労務作業員が1か月、監督職、管理職、同等職が3か月です。予告期間中、労働者には次の仕事を探すため週2日の有給時間が与えられます。手続き上の不備だけで直ちに濫用的解雇が立証されるわけではありません。実働1年以上の場合、手続き違反に対して総月給2か月分までの補償が認められることがあります。濫用的解雇では、直前12か月の平均を基に、予告手当および解雇手当とは別に総月給3~9か月分の補償が認められることがあります。正当な理由の立証責任は雇用主にあります。CDDは重大な非行、不可抗力、または書面による双方合意の場合に限り途中終了できます。適用上限の総月給9か月分を上限として、残存賃金分の補償が生じる場合があります。辞職は書面にすべきです。雇用主は予告を免除できますが、その場合、補償金の支払い義務はありません。経済的解雇は、経済的困難、技術、社内再編による職位の廃止または変更を理由とすることがあります。事業閉鎖によって通常、予告や手当を受ける権利がなくなることはありません。自由意思による合意があれば、交渉による退職合意書により経済的解雇手続きを適用しない場合があります。その場合、必要に応じて監督官に写しを提出します。雇用主は中傷的または虚偽の記載を含まない就労証明書を発行しなければなりません。 個別労働紛争では、通常、Tribunal du travailへの申立て前に、労働監督官のもとで義務的な友好的解決を試みます。監督官は15日以内に当事者を召喚し、和解または不成立の調書(procès-verbal)を作成します。不成立調書は15日以内に送付されます。管轄裁判所は通常、勤務地の裁判所です。雇用が終了した請求者は、ベナン国内の居住地の裁判所または勤務地の裁判所を選べる場合もあります。当事者は同じ業種の労働者または雇用主、あるいは弁護士を代理人にできます。調停と仲裁は無料です。Tribunal du travailは、裁判官と雇用主・労働者の参審員で構成されます。通常15日以内に上訴でき、認められる場合はその後Cour suprêmeに破棄申立てを行えます。 集団紛争では、労働監督官または労働局長を通じて調停を行います。調停が不成立なら、8日以内にConseil d'arbitrageに付されます。ストライキは交渉が不成立であることを記録した後に限り可能です。重大な非行が認定された場合を除き、ストライキによって雇用契約が終了することはありません。Conseil national du travailと関連する労働行政機関は労働裁判所とは別の機関であり、個別請求において裁判所に代わるのではなく、協議、監督、解決の機能を担います。
ベナンの労働法
ベナンの労働法は、雇用契約、労働時間、賃金、社会保障、職場の安全、代表、紛争、雇用終了を含む従属労働を規律します。国の制度は、雇用主の指揮下で行う有償労働を対象とし、見習いも含みます。一方、自営業と公務員の常勤職には別の規則が適用されます。主な機関は、労働・公務省(Ministère du Travail et de la Fonction Publique)、労働監督官、Caisse Nationale de Sécurité Sociale、労働裁判所です。
ヒント
ベナンの労働法は、契約、記録、期限、手続き上の保護で成り立つ制度として捉えましょう。労働者は仕事、賃金、雇用終了の証拠を保管し、雇用主はCNSS、賃金、労働時間、安全、予告に関する定期的な確認を行う必要があります。有期契約の更新や古い若年就労例外など、規則が矛盾する場合は、依拠する前に適用規則を確認してください。

