バルバドスの地形の大部分はサンゴ石灰岩でできています。内陸部は標高が高く、スコットランド地区には起伏の激しい大西洋岸、崖、渓谷、小さな浜、地滑りが見られます。南岸と西岸は一般に波が穏やかで、砂浜や裾礁があり、町や観光地が密集しています。自然の生息地には河川、マングローブ、湿地、海草藻場、砂丘、岩の岬もあります。潮汐、海流、風、波、侵食、堆積、崖崩落によって地形は絶えず変化します。 NHDは国の保全制度を監督します。対象にはバルバドス国立公園、自然遺産保全地域、沿岸景観保護区域、公園・オープンスペース、自然景勝地、将来指定される可能性のある森林保護区が含まれます。特に強い保護または専門的な監視の対象となる場所として、グレーム・ホール湿地と浜、ハリソンズ・ケーブ特別環境管理区域、チャンセリー・レーン湿地、ウェルチマン・ホール渓谷、ジャック・イン・ザ・ボックス渓谷、ヘイウッズ・マングローブ湿地とサンド・ストリート・ビーチがあります。国立公園はボスコベル、ベルプレーン、バシェバを中心としています。 フォークストン海洋保護区は1981年に法的に設置された海洋保護区域です。海岸沿いに約2.1キロメートル延び、区間によって幅は約650~950メートルです。区域は科学研究のほか、北部・南部のウォータースポーツやレクリエーションに利用されます。保護区全域で、釣り、銛を使った漁、釣り針と釣り糸を使った漁、罠、爆発物、サンゴや海洋生物の採取、ウミガメへの妨害、サンゴ礁への錨泊、廃棄物の投棄は禁止されています。カーライル湾は海洋管理区域として計画に含まれますが、海洋保護区としての法的地位は同じ形では確認されていません。排他的経済水域と領海の最大30%を保護するという政府の公約は目標を示すものであり、具体的な実施状況と法的指定はそれぞれ別に確認する必要があります。 グレーム・ホール湿地は2005年以来、バルバドス唯一のラムサール条約登録地(Ramsar site)です。クライスト・チャーチ教区にある約33ヘクタールの湿地は、ベニマングローブとシロマングローブ、海草藻場、沖合の礁をつなぎ、島で最大の連続した湿地系を形成しています。都市化地域に位置するため、環境圧力を受けています。水質、排水、水環境の変化がその機能に影響します。 注目される種には、固有種で絶滅危惧IA類とされるバルバドス・リーフトウヤモリ(Barbados Leaf-toed Gecko; Phyllodactylus pulcher)がいます。国家生物多様性戦略は繁殖可能な成体が250匹未満と推定しています。バルバドス・ツリーアノール(Anolis extremus)もバルバドスにのみ生息します。沿岸水域ではアオウミガメが保護区を採餌場所として利用し、タイマイは浜で産卵します。クジラ、イルカ、ネズミイルカ、クイーンコンク、サンゴ、水生植物にも保護上の要件が適用されます。生息地の喪失、汚染、乱獲、グリーンモンキー、マングース、ミノカサゴ、侵略的サンゴUnomia stoloniferaなどが圧力となっています。 漁業局は水産資源の持続可能な利用を規制します。2025年持続可能な漁業管理・開発法は絶滅危惧種を保護し、指定内容に応じて捕獲、所持、取引、故意の殺傷・負傷、故意の妨害を禁止します。混獲は報告して放流しなければなりません。漁船には登録と有効な証明書が必要です。漁業従事者は一部のサービスや施設を利用するため登録します。2023年9月3日の通知によれば、ウニ漁は再開を示す新しい公式情報が確認されていないため引き続き閉鎖されています。サンゴや水生植物の採取には漁業局長の書面による許可が必要です。これらにかかわらず、保護区では全面的に漁業が禁止されています。 NCCは公園、浜、庭園、洞窟のほか、救助・監視員サービスを管理します。フォークストンにはビジターセンター、シュノーケリング用具、ピクニック、遊び、スポーツの施設があります。公園や浜の入場料は一貫して公表されていません。イベントや商業利用には通常、少なくとも3週間前の書面申請が必要です。清掃、警備、救助サービスの料金が発生する場合があり、賠償責任保険が必要となることもあります。公園や浜での車両走行と直火は禁止され、廃棄物は持ち帰らなければなりません。ハリソンズ・ケーブは中央高地にある自然景勝地です。所有または監督責任を持つのはCaves of Barbados Limitedで、Chukkaが2020年から25年間の管理契約に基づいて運営しています。調査時点でシグネチャー・トラム・ツアーは1人約65米ドル以上でしたが、料金は変更される場合があります。 北岸、東岸、南東岸は強いうねり、侵食、土砂移動、崖崩落、地滑りの影響を特に受けます。11月から4月は冬季のうねりに注意が必要です。海面上昇、高潮、沿岸洪水は危険を高めます。大雨から約2時間以内に鉄砲水が発生し、土壌が侵食される場合があります。バルバドス気象局は気象、海況、警報情報を公表しています。沿岸管理局は浜の地形、波、潮汐、沿岸構造物などを監視します。CRS-ICZMプログラムは沿岸保護と、侵食、海面上昇、高潮への対策を組み合わせ、養浜、海岸線安定化、導流堤、防波堤、排水、ウミガメ産卵地の保護などを実施します。 沿岸管理局は教育プログラムを提供しています。Operation S.O.S.は10歳以上の子ども向けで、水泳、海流、旗、浜の標識、心肺蘇生法を扱います。環境保護局(Environmental Protection Department)は通常6~9月にインターンシップを提供し、連絡を受けて見学やボランティアを調整します。サンゴ礁や沿岸生息地の研究には許可が必要です。サンゴの白化、SCTLD、ウニの大量死、その他の環境問題は担当機関に報告できます。 保全と利用が競合することは少なくありません。沿岸開発や観光は、湿地、礁、ウミガメの産卵地、公衆の浜へのアクセスに影響を与える可能性があります。漁業の生業は、絶滅危惧種、禁漁区域、資源回復の保護と緊張関係にあります。シュノーケリング、ダイビング、錨泊は礁を傷つけるおそれがあります。沿岸構造物はインフラを守る一方、土砂の移動や生息地を変えることがあります。そのため、訪問、イベント、研究、漁業、商業利用では、担当機関、正確な場所、現在の利用条件、必要な許可を確認してください。
バルバドスの自然環境
バルバドスには、サンゴ礁、海草藻場、マングローブ、湿地、砂丘、渓谷、洞窟があります。海岸、生物種、自然の営みは、国立遺産局(Natural Heritage Department; NHD)や国立保全委員会(National Conservation Commission; NCC)など複数の公的機関が保護・管理しています。一方、沿岸開発、汚染、乱獲、外来種、侵食、気候変動が多くの生息地に圧力を与えています。
ヒント
バルバドスの自然地域を一律のレクリエーション区域と考えず、場所と目的に応じた活動として扱ってください。通常の訪問では、担当機関の最新情報に加え、気象・海況警報を確認します。漁業、研究、イベント、商業利用を行う場合は事前に要件を確認してください。保護区では特に厳しい禁止事項が適用され、ウニ漁は閉鎖中です。

