コモロには、あらゆる状況の家計予算を網羅して公表する全国機関が一つあるわけではない。国立統計経済研究所INSEEDは家計・価格データを収集する一方、実際の支出は公共サービス、民間事業者、市場、地域の取り決めによって決まる。5,487世帯を対象とした2024年家計生活状況調査EHCVMでは、全国貧困率は2020年の51.3%から46.1%に低下した。消費格差も変化し、ジニ指数は34.2から30.3へ低下した。これらは人口全体の状況を示す数値で、特定世帯の正確な月間必要額ではない。2020~2024年に消費者物価指数は累計28.1%上昇し、2024年のインフレ率は5.04%だった。住居費の伸びは特に大きく、実質家賃は49.8%上昇し、住宅・水道・電気・ガスの総合指数は31.8%上昇した。住居費は島、場所、所有状況、世帯規模、サービスへのアクセスによって異なる。電力はSONELEC、水道はSONEDEが供給し、ARSEEがエネルギー・水道を規制する。2023年の電力アクセス率は89.8%だったが、実際の供給の不安定さによって発電機、燃料、電池、蓄電設備の追加費用が生じる場合がある。グランドモロニでは、水の利用可能時間の2024年基準値は1日8.6時間であり、事業目標は2029年までに1日16時間とされる。あらゆる電力・水道事情を網羅する信頼できる最新の全国料金表はなく、一部料金は行政決定で定められている。2020~2024年に実質電気料金支出は7.5%減少したが、これは消費減少を反映する場合もあり、単純な料金値下げと解釈すべきではない。安全な衛生設備を利用できる人口は2024年に49%であり、信頼できるインフラのない世帯は代替の水・衛生手段に支払うことがある。食料価格は2020~2024年に28.8%上昇した。ONICOR配給米への実質家計支出は30.4%、ポワソン・ブウェレは47.2%増えた一方、バナナ・コントリケは15.6%、ポワソン・マバシは17.6%減少した。価格と供給状況は、輸入、港、島間輸送、季節、現地生産、漁業に左右される。貧困・公平性報告は、人口の44.4%が中程度または深刻な食料不安を経験しているとした。交通価格指数は35.5%上昇した。ミニバスは島内交通の多くを担い、島間は海上交通と国内線で結ばれる。ミニバス1回500~700 KMF、航空運賃100~150米ドルという過去の参考額は、現在の全国料金ではない。航空運賃の参考額は海上交通費の約3~4倍だった。医療は、公立・民間施設、初期診療、紹介、医薬品、診断、緊急サービスを組み合わせる。家計が直接支払う自己負担は保健医療支出の67.7%を占め、2022年の保健医療支出はGDPの8.4%だった。2020~2024年に医療価格は16.3%上昇し、医療機関への移動、入手できない医薬品、紹介費用がさらにかかる場合がある。教育費には、学用品、交通費、該当する場合の公立・私立の料金が含まれる。教育価格指数は2020~2024年に6.1%上昇し、教科書・教材不足が家族の負担を増やすことがある。通信費にはプリペイドデータ、通話、固定インターネット、モバイルマネーが含まれる。Comores Télécomのプラン例には、250 KMFで150 MB(2日間)、1,000 KMFで700 MB(7日間)、5,000 KMFで10 GB(30日間)、15,000 KMFで150 GB(30日間)がある。これらは引用された料金例で、現在の市場全体を網羅しない。2024年のインターネット利用率は33%、アクティブなモバイルブロードバンド契約は94万件だった。通信価格指数は9.7%上昇し、2020~2024年の実質通信支出は57.6%増加した。家族支援の仕組みは分断されている。対象を絞った現金・現物給付、栄養支援、地域社会の支援、家族間送金、海外送金が助けになる場合はあるが、利用可能な証拠では普遍的な生活費給付は確認されていない。2021年の試験事業では114世帯に27,500 KMFが支給され、2023年には302人の子ども・若者が現金または現物支援を受けた。これらは過去のプログラム実績で、現在の一般的な受給権ではない。海外送金は2023年にGDPの23%を占め、世帯の重要な資源となり得るが、家族によって異なり、確実な収入と見なすべきではない。娯楽、文化、飲食店、ホテルも自由裁量支出に影響する。2020~2024年にそれぞれの価格指数は14.3%、30.2%上昇した。新型コロナウイルス感染症により、それ以前の支出調査の完全性は低下した。現実的な予算には、島、町または村、住居形態、世帯規模、定期収入、輸入依存度、交通需要、健康上のリスク、学費、通信利用、水道・電力へのアクセスを記録する。輸入食品、エネルギー、港の遅延、島間輸送、気候、サイクロン、コレラのショックで費用は急に変わることがある。
コモロの生活費
コモロの家計費は、ングァジジャ(グランドコモロ)、ンズワニ(アンジュアン)、ムワリ(モヘリ)の島ごとに、また都市・農村、賃貸・持ち家、輸入品やインフラへのアクセスによって大きく異なる。住居、食料、交通、医療、公共料金、教育、通信はいずれも家計に影響する。国の指標は費用の上昇を示すが、すべての島や所得層に当てはまる標準的な家計予算ではない。
ヒント
全国平均を使わず、特定の島、場所、住居形態、世帯規模に合わせて予算を作る。住居、食料、公共料金、交通、直接負担する医療費を優先し、供給停止、医療移動、輸入品などの不定期支出も見えるようにする。定期的な金額と時期を記録できない限り、海外送金や社会支援は変動する支援として扱う。

