保健省(National Department of Health、NDoH)は国家保健計画2021–2030に基づき、国の政策、基準、監視を担います。州保健当局は州内のプライマリケアと病院を管理し、郡保健サービスは地域施設、公衆衛生活動、巡回診療を提供します。特に都市部以外では、政府サービスとキリスト教系保健サービスが主な提供者です。民間医療は主に都市部と上位の医療レベルに集中しているため、移動前に施設の状況を確認してください。 パプアニューギニアは段階的な医療制度を採用しています。レベル1の救護所と保健所は通常、健康増進、軽症の治療、地域保健員または看護師を通じた紹介を行い、定期的な入院診療は行いません。レベル2の地域保健ポストと保健サブセンターは、基本的な治療、最長24時間の滞在、産前・産後ケア、新生児ケア、栄養サービス、結核、HIV、マラリア対策、緊急時の安定化処置を提供します。レベル3の農村または都市保健センターでは、医療、産科、小児科診療、小手術、家族計画、疾病対策、入院・外来診療を追加します。レベル4の農村または郡病院は、一般入院、検査室、画像診断、歯科、職員と機器が整う範囲での手術を提供します。レベル5の州立病院は、二次または三次医療、薬局、検査室、放射線診療を提供し、専門分野は人員体制によって異なります。ポートモレスビー総合病院(PMGH)は、重篤で複雑な症例を受け入れる国立の教育・専門紹介病院です。 施設の対応能力を超える症状は、紹介を通じて上位の医療レベルへ移されます。一般的にはレベル1から3を経て郡病院または州立病院へ紹介されます。複雑な症例では州レベルの医療やPMGHへの紹介が必要となる場合があります。治療後に地域医療へ戻り、継続診療を受けることも制度の想定に含まれますが、地理、交通、人員、病床、検査能力、医薬品の供給状況によって実際にはばらつきがあります。遠隔地の紹介には道路、船、航空機のすべてが必要となる場合があります。 予防と早期治療には、予防接種、妊産婦・小児・新生児の健康、家族計画、栄養、マラリア、結核、HIVと性感染症、顧みられない熱帯病、非感染性疾患、がん、口腔衛生、メンタルヘルスが含まれます。2024年の五種混合ワクチン初回接種率は約60%で、約144,000人の子どもが未接種でした。熟練した医療提供者による産前ケアの利用率は56%、熟練者立ち会いの出産は42%、妊産婦死亡率は出生10万件当たり171人と報告されました。2025年には12州で予防接種のPIRI施策が実施されました。 メンタルヘルスケアは、mhGAP研修、スクリーニング、早期発見、自殺予防、地域社会・教会・NGOとの連携を通じて、郡およびプライマリケアに組み込まれつつあります。提供状況は場所によって大きく異なるため、評価や専門的支援には紹介が必要となることがあります。 医薬品は、1999年医薬品化粧品法に基づき、医薬品基準、製品登録、施設と従事者の認可、品質検査、安全性監視によって規制されます。医療用品目録は公的な必須医薬品の基礎を示しますが、地域ごとに在庫やコールドチェーン能力が異なります。未登録または期限切れの製品は使用しないでください。 セント・ジョン救急サービスは、全国の緊急電話111を24時間運営しています。同機関の公表サービス方針では、パプアニューギニア国民と永住者の公立病院への緊急搬送は無料ですが、地域によって対応範囲と適切な交通手段が異なります。遠隔地では、道路、船、航空機での紹介に先立ち、地域で応急処置を始めることがあります。公的プライマリヘルスケアは政策上無料で、専門医療は補助対象ですが、民間医療、訪問者向けサービス、必須ではない交通には料金がかかる場合があります。待ち時間や予約方法は、距離、天候、職員、病床、検査能力、医薬品の入手状況によるため、全国一律とは限りません。 患者には情報提供と説明に基づく同意が必要で、医療サービスは秘密保持と公平性を守るべきです。地域保健ポスト政策は、場所や提供者にかかわらず同種・同質のサービスを定めていますが、実際の利用状況にはなお差があります。紹介指示、服薬方法、安全上の助言に従い、どの施設で経過観察を受けるか確認してください。地域保健員、村落保健ボランティア、教会・地域保健ポスト、NGO、巡回チームは利用機会を広げますが、伝統医療が診断検査、医薬品、緊急治療、紹介診療の同等の代替手段として確立されているわけではありません。
パプアニューギニアの医療と健康
パプアニューギニアの医療は、公的サービス、教会運営の施設、地域保健従事者、巡回チーム、民間事業者で構成されます。多くの人は地域の施設で診療を受け、職員、機器、医薬品が不足する場合は上位の施設へ紹介されます。都市部では比較的利用しやすい一方、農村部や遠隔地では距離、交通、人員、物資、天候が診療や経過観察に影響するため、利用状況にばらつきがあります。
ヒント
症状に対応できる最寄りの稼働中の施設を利用し、職員、医薬品、機器が不足する場合は早めに紹介を手配してください。農村部や遠隔地では、距離、天候、供給不足で計画が変わることがあるため、移動前に診療内容、交通、経過観察を確認します。緊急時は対応範囲内で111を利用し、診断、緊急治療、紹介診療の代わりに伝統医療を頼らないでください。

