リヒテンシュタインには多様な宗教がある一方、ローマ・カトリックが引き続き中心です。2020年の国勢調査では、住民39,055人のうち、ローマ・カトリックが27,179人、プロテスタントが3,155人、イスラム教徒が2,356人、キリスト教正教会が578人、その他の宗教が483人、無宗教が3,751人、無回答が1,553人でした。2015年から2020年にかけて、ローマ・カトリックの信仰を持つ人の割合は1.5%低下し、無宗教の人は43%、正教会の人は22.5%増えました。この数値は自己申告による所属を示すもので、礼拝への出席頻度や宗教実践の程度は示しません。 宗教生活は国の宗教行政機関ではなく、教区、教会、団体、地域の連絡先を通じて運営されています。リヒテンシュタインの国の行政機関、学校局、国会、自治体、教区事務所、宗教団体は、それぞれ異なる責任を担います。礼拝、入会、牧会、学校外の宗教教育、儀式、共同体への寄付については、通常、該当する教区または団体に連絡します。秘跡、牧会、団体の会費を網羅する全国一律の料金表はなく、費用と方法は共同体やサービスによって異なります。公教育における宗教教育には、利用できる情報上、別途の料金は示されていません。 ローマ・カトリック教区が国内で最も広い宗教ネットワークを提供しています。ミサ、洗礼、結婚式、葬儀、牧会などを行います。ファドゥーツ大聖堂教区(Dompfarrei Vaduz)は祝祭ミサや合唱ミサを行い、一部の礼拝をライブ配信しています。プロテスタントの礼拝は特にファドゥーツを中心に行われ、毎週日曜日10時の礼拝と、およそ6週間ごとの聖餐式があります。リヒテンシュタイン福音ルーテル教会(Evangelical Lutheran Church in Liechtenstein)はファドゥーツで礼拝を行い、介護施設で聖餐式と牧会支援を提供しています。リヒテンシュタイン正教会連盟(Orthodox Kirchenverband Liechtenstein)はギリシャ、セルビア、ロシア正教の牧会担当者をつなぎ、担当聖職者または団体を通じて利用します。 リヒテンシュタイン公国イスラム共同体(IGFL)は、1995年5月15日から団体として活動しています。礼拝時間、牧会、福祉支援、子ども、若者、成人向けの宗教教育を提供します。ユダヤ人共同体は団体や地域行事を通じて活動していますが、利用できる調査では、国内のシナゴーグや墓地は確認されていません。その他の宗教・キリスト教共同体には、シャーンの自由福音教会(Freie Evangelische Gemeinde Schaan)、Life Church、バハイ共同体、仏教寺院Letzehofがあります。サービス、活動、利用方法は各機関や団体に直接確認します。 憲法は信仰と良心の自由を保障しています。他の宗教共同体も、公序良俗の範囲内で信仰を告白し、礼拝を行うことができます。宗教団体の財産権と財政上の権利が保護され、市民的・政治的権利は宗教上の所属に左右されません。現在、全国的に認められ全面的な国の保護を受けている宗教共同体はローマ・カトリック教会のみです。他の共同体は一般に私法上の地位にあります。宗教共同体と憲法に関する改革案は2024年に議論されましたが、国会は2025年5月7日に議員発議を審議に付さないと決めました。利用できる調査では、一般的な認定制度改革の成立は確認されていません。そのため、公費による宗教サービス、施設内牧会、公的な宗教教育、公的助成に関する権利が、すべての共同体にあると想定できません。 学校では、宗教・倫理教育の選択肢が異なります。小学校では、家庭がカトリックまたはプロテスタントの宗教教育を選べます。学校の校長を通じて辞退し、「自然・人間・社会」の教科領域にある「倫理と宗教」を選ぶこともできます。無宗教の子どもも、必要な合意があれば特定宗派の宗教教育を受けられます。中等学校では、「倫理と宗教」、カトリック宗教教育、プロテスタント宗教教育を選べます。選択は第5学年修了後の進級時に行い、通常1学年に適用されます。授業は一般に1コマの場合6人以上、2コマの場合8人以上の受講者で開講します。学校局はイスラム教の宗教教育も選択科目として調整し、通常授業に追加するか、授業時間外に実施します。各宗派の共同体が、自らの宗教教育の教師と内容に責任を負います。宗派別科目の選択は毎年更新できます。 法律で定められた祝日のいくつかはキリスト教に由来します。元日、公現祭、イースターマンデー、昇天祭、聖霊降臨祭翌月曜日、聖体祭、聖母被昇天祭、聖母誕生祭、諸聖人の日、無原罪の御宿り、クリスマス、聖ステファノの日が含まれます。8月15日の祝日はリヒテンシュタインの建国記念日でもあります。ラマダン、イードなどキリスト教以外の祝祭は宗教共同体で祝えますが、利用できる調査では同等の法定祝日として確認されていません。職場、学校、施設が宗教上の行事に対応できるかは、それぞれの規則と具体的な状況によります。 人生上の出来事では、行政機関と宗教共同体の役割は別です。身分登録局は出生、婚姻、登録パートナーシップ、死亡を登録します。洗礼、教会での結婚式、葬儀、堅信礼、初聖体、各共同体の儀式は、該当する教区または団体に別途依頼します。教会での結婚式は、民事婚の後に行われます。リヒテンシュタインで死亡があった場合は、直ちに担当教区と自治体に連絡してください。遺体を国外へ移送する場合や国外で埋葬する場合にはKINTRAが関わることがあります。IGFLは出生から死亡までの宗教的支援を案内しています。正教会、プロテスタント、ルーテル教会、ユダヤ教の対応は、地域の連絡先や利用できる共同体の体制によって異なります。国が一律に提供する宗教儀式はありません。 イスラム教徒の埋葬は、地域で実務上の課題が残っています。2025年時点で全国規模のイスラム教徒墓地は確認されておらず、適切な埋葬地が自治体と協議されていました。儀礼的な清めや施設内でのイスラム教徒向け牧会が全国標準サービスとして提供されていることも確認されていません。家族は利用できる施設、時期、宗教上の要件、自治体の責任をイスラム共同体と該当自治体に確認する必要があります。 教会一致運動や宗教間協力が以前より目立つようになっています。人権協会リヒテンシュタイン(Verein Menschenrechte Liechtenstein)とハウス・グーテンベルク(Haus Gutenberg)の提唱を受け、宗教円卓会議(Round Table of Religions)は2023年6月20日に発足しました。カトリック、プロテスタント、ルーテル、正教会、イスラム、トルコ系イスラム、自由教会、Life Church、バハイ、仏教の代表者が参加してきました。活動には、宗教団体紹介イベント、平和コンサート、映画週間、一般向け交流、学校関連プログラムがあります。活動を通じた実際の対話は行われていますが、すべての宗教共同体に対話参加を義務付ける一般的な法的義務は、利用できる調査では確認されていません。
リヒテンシュタインの宗教
リヒテンシュタインには、ローマ・カトリックの広範な教区網を中心に、プロテスタント、正教会、イスラム教、ユダヤ教、自由教会、バハイ教、仏教などの共同体があります。2020年国勢調査では、住民の70%がローマ・カトリック、8%がプロテスタント、6%がイスラム教、1%がキリスト教正教会、10%が無宗教と回答しました。ローマ・カトリック教会は国教会として国の全面的な保護を受けていますが、他の共同体は現在、私法上の団体として活動しています。宗教教育、礼拝、祝日、人生儀礼は、学校、自治体、宗教共同体によって異なります。
ヒント
必要なサービスに応じて宗教共同体、学校の科目、儀式の提供者を選んでください。利用方法、費用、施設はリヒテンシュタインの共同体や自治体によって異なります。民事登録、宗教上の手配、公立学校での科目選択は別々の手続きとして扱い、日程を確定する前に各要件を直接確認しましょう。

